いい音楽を聴きたい人に (2007/07/20掲載)

■高田剛志チェロリサイタルへの誘い
 チェロやチェリストのイメージってどんなものでしょうか。
ヴァイオリン属の低音楽器。飛行機でひとり分の座席を占める楽器。人間の声に最も近い音の楽器。パブロ・カザルスが近代奏法を確立。セロ弾きのゴーシュ。ロストロポーヴィチ。ジャクリーヌ・デュ=プレ。ヨー・ヨー・マ…。それぞれの方がそれぞれにいろいろなイメージをもっていることでしょう。自分としても、それほど多くのチェリストを知っているわけではありませんが、知る限りのチェリストは人間ができている、というか包容力があるというか、ユーモアに満ちて温かな人間的魅力に富んだ人という印象があります。

 高田剛志、新進のチェリスト。演奏は聴きましたが直接話したことはないので一般的なチェリストのイメージに重ねていいかどうか分かりませんが、見た目も演奏も人柄の良さを感じさせるものでした。それに、各地に応援してくれるファンがいて定期的にコンサートを行っているさまを見れば、この人には何かがあると感じずにはいられません。ピアノの高田真生さんとの息の合い方も絶妙で、一聴の価値ありです。

 有名なコンクールの入賞者だとか、テレビによく出ているとか、そういう一握りの人たち以外にも素晴しい演奏家はたくさんいるのですが、そういう人たちのコンサートに足を運んでもらうのは本当に難しいことです。それでなくてもジャンルに関らずコンサートの来場者は世界的に減っているようですし…。高田さんのコンサートも例外ではありませんが、いい音楽を聴きたいと思っている皆さんに訴えたいと思います。ぜひとも私たちを信じて聴きにきてください、と。

 なお、大館H高校卒業生の皆さん、ピアノの高田(林)真生さんは15期生の林恭子さんの娘さんです。ドイツの音楽大学を卒業し、ドイツ国家ピアノ教育家資格と国家ピアノ演奏家資格を取得した素晴らしいピアニストに育ちました。ぜひ応援を。7月27日午後時開演です。(陽)

■ゴスペルもどうぞ
 今月7月27日(金)開催の高田剛志チェロリサイタル、非常に楽しみなんですね。さて、話は変わるのですが、同27日同時刻に中ホールでは、大館ゴスペルクワイヤの公開レッスンが行われる予定です。あくまでレッスンなので、入場は無料とのこと。興味のある方はぜひご来場ください。私としては立場上、主催公演に力を入れるべきなのですけれども、クワイヤの生みの親である以上、応援もしてあげたいし…と若干複雑ではあるのですが、今年は仙台の定禅寺ジャズフェスにも参加が決定したようですし、今後の活躍を期待して見守っていきたいと思います。大館ゴスペルクワイヤ。みなさんもぜひ応援してあげてください。(山)