年度末も、文化会館はフル回転 (2009/03/20掲載)

■進化する佐藤久成
3月15日の「佐藤久成ヴァイオリンリサイタル」、良かったですねー。大館生まれの久成さんの当館でのリサイタルはこれが4回目ですが、1回ごとに演奏に落ち着きと風格が増しているようです。亡くなった大館のおじいちゃんにとても可愛がってもらったという久成さん、14日には市内の介護老人保健施設・大館園でも演奏し、施設のお年寄りにおなじみの曲を聴いてもらいました。大館に縁のある演奏家の成長をリアルタイムで見ていけることは音楽ファンとして大きな楽しみですし、毎回のように施設や学校、病院などを訪問してくれることも、地域の福祉向上に大きな意味のあることだと思います。市民の皆さん、これからも久成さんを一緒に応援してください。

■挑戦する布谷史人
地元出身といえば、忘れてならないのがマリンバの布谷史人さん。4月18日(土)に2年ぶりのリサイタルを開催します。毎回挑戦的なプログラムで楽しませてくれる史人さんですが、今回も2曲の委嘱作品の世界初演を行います。今回は秋田吹奏楽団と大館ウインドアンサンブルの2つのサックス四重奏が共演します。特に大館ウインドは、この地区では史上初となるアンサンブルコンテストの全国大会出場を決め、今のりにのっています。どうぞお楽しみに。チケット好評発売中です。

■友の会新年度会員募集中
4月からの新年度に向けて大館市民文化会館友の会の21年度会員を募集中です。21年度の自主事業は例年になくポップス系を取り上げる予定です。ただ、メジャーなアーティストになるほどツアーの情報は所属事務所が一括管理しますので、当館が抜け駆けして名前を出すわけにはいきません。誰でも知っているJ−POPの男性と女性アーティストが登場します、というところで今はご勘弁ください。その他、アメリカ陸軍軍楽隊(とはいっても実体はプロ奏者を揃えたビッグバンド)や弘前交響楽団サマーコンサート、北東北初の「詩のボクシング秋田県大会」、久々に2回開催となる「おおだて特選落語会」等々、幅広いジャンルでラインナップを構成します。友の会は年会費1000円で、会員には定期的にコンサート情報をお届けする他、自主事業の先行発売や会員割引などの特典があります。申し込み・お問合わせは文化会館まで。

■文化会館を少しでも快適に
もうそんなに経ったのかと驚きますが、大館市民文化会館はオープン以来26年を経過しました。当然いろいろなところがくたびれてきています。当館が開館した昭和57年前後には全国で何百という文化会館が建設されましたが、今それらのホールは皆改修時期を迎えています。予算の見通しが立たずに閉館するホールもある中、大館市は平成12〜14年度に続いて、現在も20年度から27年度にかけての年次計画を立案し改修を進めています。厳しい財政事情の中でも理解を示していただいている市や市民の皆様に、指定管理者として心から感謝します。他のホールならせいぜい1〜4本程度の事業数に終わる予算で、北東北最多の事業を続けてきた努力が報われた気がします。
20年度は練習室や展示室のエアコンのリニューアルに加え、3月には駐車場側入口(多くの方が正面と思っている入口です)脇のトイレが洋式化されました。しかもシャワートイレ、快適ですよ。
2月には職員の手でホール内イス座面の角度調整も行いました。以来、以前はアンケートに必ず書かれていた座り心地が悪いという苦情が全くありません。専門業者に発注すれば百万単位の費用がかかるところ数万円の材料費でできたことといい、苦労した甲斐がありました。今後とも創意工夫で文化会館の環境を少しでも快適にしたいと思います。読者の皆さんもいい知恵があれば、ぜひお聞かせください。ということで、新年度もどうぞよろしく。 (陽)